こんにちわ!
発酵おせちの会~メニュー5つ目となりました。
今日は田作りです。
田作りって、小さな魚を甘辛くしたもの。
ごまめって聞きません?
一体何でしょう?
田作りに使われている魚はカタクチイワシの稚魚であり、昔は田んぼ作りの肥料に使われていたことから、豊作を祈願する食べ物として おせち料理の定番になったそうです。
田作りで使うお魚の事をごまめと言います。
ごまめ?!
それは一体何?!
どこで手に入れるんだろう。
カタクチイワシの子供は、生まれてから大きくなるにつれてその名前が変わるそうです。
ちりめん、かちり、かえり、ごまめ(たつくり)、にぼし、かたくちと呼び名が変わります。
ごまめとにぼしは、大きさの違いなだけなんですね。
発酵おせちの会をするまでは、カタクチイワシの稚魚であれば普通に煮干しでよいかなと、中華系や韓国系スーパーに行って買っていました。
発酵おせちの仕込み会で今まで田作りを作ってきましたが、実は会場が毎回とっても大変な事になります。
もうね、
それはそれは。。。
ごまめを炒る時の匂いがものすごーーーーーいんです!
発酵おせち仕込会の会場はうちのアパートの地下にあるパーティルームだったのですが、そのフロア一面にものすごい匂いが充満し
(いや、私達にとってはなんちゃない魚の匂いなのですが、こっちの人にとってはそれはそれは凄い匂いとなるようで)
パーティルームを通り越してジムやプールがあるのですが、そこを行きかう人々が全員!顔をしかめていたのを良く思い出します。
「私はきっとそのうち、ここを出ていけ!と言われるのではないか」
と、心の中でずっと思っていました(笑)
「もうおまえのような魚臭い匂いを発する奴はここから出て行ってくれ~!」
…たぶん起きないとは思うんですがね(笑)
うちのアパートの住み込みで修理をするおっちゃんがとても気さくな人なんだけど、その方になんだか訴えるように言い訳をしていたのを良く覚えています。
ごまめを炒った匂いで臭い大絶頂の時に、エレベーターの中で彼と一緒になったの。
「ごめんねー。本当に申し訳ないと思っているんだけどね、この匂いは。
でも、今日は一年に一日だけ!日本の伝統的なお正月の料理を作る会をやっててね、このお魚もそのメニューの一つなの。お正月って日本人にとってとても大事な日で、その日の料理を皆で作って、この料理にも意味があって、でこうやって一緒にお正月の準備をしてお正月を迎えようと作っているの。
この伝統を繋いで次に伝えようとしているの。
年に一度、今日一日だけなの。毎年ご迷惑おかけするんだけどね(笑)
でもほんの数時間だけだからさ。本当にごめんね。」
自分で言いながら、
何か本当に大事な事しているのかもしれないなぁ、自分って!
と、思ったのを覚えています。
そんなごまめ!
韓国や中華系スーパーで買った「いりこ」をフライパンで乾煎りにすると、比較匂いが強いんだなーと分析。。
ならば!と、目についたのがこれ。
食べる専用の煮干しを使えば、きっとえぐみも苦みもなるべく抑えられているような製法なんだろうし、何より日本のものだから信用なる!
匂いも少ないはず。
しかももう、かりっ!とするように作られているだろうし、これは炒る時間も軽減されて最適なのではないか~?!
という予定でしたが。
これを炒っても見事に臭かった…
断然匂いが抑えられてて強烈ではなかったけどね。
でも通りを行く人の顔は全部しかめっ面になっていました(爆)
と、いう(比較的強烈な・・私にとってね)
思い出の田作り。
これね、食べると結構おいしーの。
作るとハマります。
そして、これにナッツなんかを混ぜ込んでもまた美味~♪
是非、普段使いのカルシウム補強材としてお子さんのおやつにも取り入れてみてくださいね。
田作り
ごまめ 50g
赤唐辛子(お好みで)
醤油 大2
酒 大2
砂糖(メープルで代用) 大2
いりごま 大1
ごまめをフライパンでからからに炒る。試しに一匹折ってみて、かりっ!とするまで。焦がさないように注意。
別鍋に醤油、酒、メープルを火にかけ半分量になるまで煮る
ごまめとゴマを入れてからめる
バットに広げて冷ます
注)ごまめはからっからになるまでちゃんと炒る事!
注)酒、砂糖、醤油はちゃんと半分量になるまで煮る事!
‥‥これをちゃんとやってくださいね。
本当はもう少し大きなごまめで作った方がカッコよいかもですが、仕込会では利便場を考えてこのごまめを使っていました。
小さいからもう、はらわたを取ったりしたことはありませんが、良い子の皆さんは本来の方法で、一つ一つのごまめのはらわたを取ってみてくださいね。
当時のこのメニューを作っていた時、私はまだ味醂を手作りしていませんでした。
なので、味醂を使わないレシピにしています。
このレシピはこのままにしておいて、もしも味醂やら酒やらなんやら揃えるのが難しい方の参考にしてもらえればなと思います。
現在は私も味醂を作るようになり
味醂の講習会もする中、
どれだけ味醂がお料理の大事な役目を果たすか!という所に感動してまいりました。
もしこのメニューから味醂を使うものにしたい場合、
思い切って砂糖大2の所を味醂大2にしても良いかなって思います。
甘いのが好きな方は砂糖大2プラス味醂大2でも良いかも。
(うーん、甘そうだけど。。。笑。でも甘すぎて文句言う人、あまりいないもんで)
何しろ味醂にも色々あるじゃないですか。
一般的にみられる「味醂風調味料」は、はっきり言ってコーンシロップですから、砂糖大2は削除して味醂風大2にすべきですし。
手作り味醂にも、とても甘味が強く出ているものもあれば、あっさりしているものもある。
どうぞお好みで調整してみてくださいね。
手作り味醂にはアルコールが含まれます。
最初に煮切ってしまうのを忘れませぬように。
味醂のかわりにメープルシロップを使うという方法、
結構私は気に入っています♪
メープルのあっさりさ、品の良さ。
そして、ちゃんと甘いし。
それ以外にも、水飴、モラセスなんかでもいけるかもです。
水飴って、お米を甘酒みたいに発酵させてつくるんですよ。
こんなサイトもあったりして。
https://cookpad.com/recipe/3070231
さすがに私はそこまでは作った事ないですが。
・・というのも、せっかくカナダに住んでいるんだから、
カナダならではのメープルシロップを使いたいから。なんですけどね。
後もう一つ。
北米に住んでいると「モラセス」ってよく見かけません?
モラセスって、サトウキビから砂糖を作るときに出る残りかす、みたいなイメージなんですけど、
これが真っ黒で、ミネラルタップリで、栄養たっぷり。
廃糖蜜とか言われるようです。
真っ黒な分ちょっとクセのある味でしょうが、田作りに使う位であれば、
そんなに気にならないと思います。
。。って思っていても、
どうしても私は「カナダに住んでいるんだもん、やっぱりメープル♪」って
気分になってしまうのですが(笑)
モラセス自体は残りかすなので発酵食品という訳ではありませんが、
この糖蜜(モラセス)お酒を作るときによく使われるそうです。
スピリットなどの蒸留酒。
糖質は、アルコール発酵の餌になるんですね。
なんだか、また甘味料の話を長々としてしまいました(笑)
発酵しているか発酵していないか。
何か特別なメニューが出て来るのか?!発酵おせち。
って思いました?
いやいや、どれだけ私たちの基本の調味料が発酵食品だったのかと
気づく時です。
そしていつも日常にあったその食材や調味料達に
注目し、、
思い返してみる。
良いきっかけになると思います。
出来上がったごまめを盛り付ける時の注意点です。
◎可能であれば、おさなかの頭の向きを揃えた方が良いです。
小さくてそんなことめんどいー!なら、見た目一番上の数匹だけでも揃えてあげるとみた目良くなります。
頭の方向を左に向けてください。
べジの方の田作りは?
べジの方の田作りだと、ごまめの代わりにごぼうとナッツの田作りが有名ですね。
イヤーよく考えますよね~。ごぼうとナッツ。ドンピシャ!
ごまめのかわりにするだけです。やってみて!
毎日の一品にもなる、常備菜(魚だけど)とするのも良い田作り、
これもまた、お正月前に是非一度試しに作ってみるのもあり!
ぜひやってみてね。
2021年12月14日(火)
しおりでした。
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Tazukuri(Sweet fried Sardines)
50g dried gomame(sardines)
50g red pepper to taste
2 tablespoons soy sauce
2 tablespoons sake
2 tablespoons sugar (substitute maple)
1 tablespoon ground sesame seeds
Fry gomame(sardines) in a frying pan to a crisp. Break off a piece of gomame(sardines) to see if it crunches and crispy enough. Be careful not to burn them.
In a separate pan, heat soy sauce, sake and maple and simmer until reduced by half.
Add gomame(sardines) into the pan, mix well
Spread out in a tray and let it cool down.
Note:
-Be sure to fry the gomame(sardines) until they are crispy!
-Boil sake, sugar, and soy sauce until they are reduced by half.
…Be sure to do this properly.
In fact, it would be looks nice to use larger gomame(sardines), but we used this one for the sake of convenience
I’ve never remove the viscera of the gomame(sardines) before because they’re so small, but if you can, please try to remove the viscera of each gomame(sardines) like traditional way.